暑さ寒さも彼岸までといいますが、ご健勝にお過ごしのことと思います。
日曜日の朝のテレビ番組で、スーパーの「ライフ」の戦略が紹介されていました。会員500万人の購買データから顧客を9分類し、店長がその地域の顧客にあった店舗つくりをしています。大泉学園駅前店の顧客分類は「即食・簡便」で総菜売り場を駅から直接入れる2階に配置換えし、昨年オープンした恵比寿ガーデンプレース店では「高級指向・健康指向」の分類で店舗の中に生け簀をつくりました。活〆したイシダイ1尾19、800円の価格でも売れるそうです。
北海道を中心に地域密着型のコンビニを展開するセコマ(元セイコーマート)の丸谷会長が日経新聞夕刊のコラムに毎週寄稿されています。
ひと月のうちで最も売り上げの高い日は、年金支給日の15日で次は生活保護の支給日の1日、給料日の25日は3番目です。65歳以上の人口は29.1%を占め大きな消費者層になっていて、ベースアップもボーナスもないので、消費者が負担する付加価値マーケティングの成立は限定的、品質を落とさずコストを下げる「削減価値」というマーケティング概念が必要と説いています。
小売業はこの半世紀著しく変遷し、卸店、情報通信、物流も進化しました。
スーパー等ではレジで商品のバーコードとポイントカードを読み取って商品名・価格・数量・日時・購入者の性別・年齢等の情報を収集し、さまざまな切り口で分析して重要なマーケティングツールになっています。POS(販売時点情報管理)データと呼ばれています。
日用品・化粧品等の商品のバーコードの数字は、商品ごとにメーカーがJANコード(JAPANESE ARTICLE NUMBER)として登録したもので、メーカー、卸店、小売店で共通に使用されています。
四半世紀前に印刷用紙の営業を担当したときに、代理店に販売した商品がいつ、どこの印刷会社に何本納入されたかデータ上で把握できませんでした。
その後勤務した王子ネピアでは、鼻セレブが〇〇卸店から✕✕ドラッグの△△店に一昨日2ケース配送されましたという情報を王子ネピアの端末で把握できる仕組みになっていました。ライオン、ユニチャーム、資生堂、十条キンバリー等によってつくられた業界VANとJANコードのお陰でしょう。
まもなく北海道や東北の山々から初冠雪の便りが届く頃です。ご自愛ください。
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