会長挨拶(21年11月)

 東京でも朝夕は冷えるようになりましたがご健勝にお過ごしのことと思います。新型コロナウィルス感染者数の減少に伴って飲食店への諸制限が解除されてきました。

 

私事ですが、この秋何年か振りに松茸を味わいました。岩手県の太平洋に面した田野畑村産です。今夏に田野畑村産業開発公社の通販会員に入会し、夏は地元の牛乳から作られたアイスクリーム、秋は松茸が送られてきました。学生時代にここで合宿生活をして、植林、下草刈り等をしながら多くの村の方々にお世話になり、この通販で再び村とつながりができたことを喜んでいます。

 

田野畑村では2011年3月の東日本大震災で40数人の死者・行方不明者をだし、三陸鉄道をはじめ沿岸地域の集落はずたずたに破壊されました。直ぐの4月に東日本大震災復興構想会議が設置され、「震災復興税」が提起されて11月に国会で可決。法人税は3年間、所得税は25年間、住民税は10年間にわたって上乗せ徴収され総額38兆円が見込まれているそうであります。

 

 さて、月刊誌文芸春秋11月号に、「このままでは国家財政は破綻する」と題した現役の財務事務次官 矢野康治氏の論文が掲載されました。

矢野論文に呼応して次のようなテレビでの解説がありました。「現在の国の借金1200兆円、税金等の歳入60兆円、国債を毎年40兆円発行することで100兆円の予算を組んでいます。仮に国債を発行せず、国の予算を50兆円に半減して毎年10兆円を返却しても120年かかります。」(報道1930 10月22日)

 

 加えて、ほとんど議論されてないようですが震災復興税を上回るコロナ対策税が必要になるでしょう。

 少子化と高齢化社会の進展、私たちの世代の年金・医療・介護は大丈夫か、もとより世界に類を見ない莫大な借金のつけを将来世代に回してよいのか?

 

 

11月1日から新宿御苑で菊花壇展がはじまります。御苑の芝生を歩き、最高峰の菊の花の観賞はいかがですか。元気な老人でありたいものです。