8月中旬をピークに新型コロナの感染者は減少傾向を辿り、ここにきて紅葉狩りなどの国内旅行支援の案内が目につくようになりました。ご健勝にお過ごしのことと思います。
この季節の好物の和菓子は「栗きんとん」です。栗の和菓子は市村修平さん(王子製紙12代目社長)のご縁もあって長野県の小布施が身近でしたが、栗きんとんは王子エフテックスの工場のある岐阜県の中津川にお店が集中しているようです
春日井工場の社宅に居住していた当時(1989~2007)、実家のある埼玉県との間を自家用車で家族と毎年6~10回ほど往復していました。
春日井から中津川を通り、恵那山トンネルを抜けて飯田から天竜川に沿って、左手に中央アルプス、右手に南アルプス、3000m級の山並みの真ん中を諏訪湖に向かって北上していきます。雄大な景観のドライブコースです。
小生が現在愛用している自家用車は2003年製で19万km走行していますが、エンジン等機基幹部品は頗る快調です。ディーラーの営業マンは買い替えを勧めますが、新車の価格はこの20年の間に2倍ほどになり手がでません。
ロシアのウクライナ侵攻がはじまってからエネルギー価格は国際的に高騰し、それに伴って国内の食品や日用品はじめほとんどあらゆる商品の価格が上昇しています。
日本の場合は、円安も物価上昇の要因になっています。2013年に当時の安倍総理が「バイ・マイ・アベノミックス」とニューヨーク証券取引所で演説し
大胆な金融緩和を唱えてそのまま今日まで続いています。しかし米国はインフレを抑えるために3月から5回にわたって合計3%の金利を引き上げ、日本を除く主要国も軒並み金利の引き上げに動きだしました。
日本は国家収入が67兆円(2021年度)しかなく、1200兆円を超える借金を抱える国家財政では仮に金利を3%上げると36兆円の負担増にもなってしまい、金利を挙げられません。金利差が開けば当然円安になります。
恐ろしいペースで借金を増やし、借金を返すために公債を発行する悪循環、その悪循環をさらに悪化させたのがアベノミックスです
「財政に問題を抱える国の自国通貨はすべて値下がりしてきました」
「自国通貨の価値を下げて、中長期的に経済成長を遂げた国はない」
深刻な財政赤字を見てみないふりをする政治家たち、彼らは日本が借金を返す局面で自分はこの世にいないと逃げ切るつもりでしょう。そのツケを払うのは日本の若者の他なりません。
日本は将来の若者から借金しながら生活水準を維持している状態です。しかしこれは持続可能な社会とはよべません。
人口が減り、借金が膨れ上がると経済は衰退する。そして経済が破綻に向かえば、必ず不安定な社会が訪れます。
文芸春秋10月号でジム・ロジャースという投資家の文章です。
どこまでリアリティーがあるかわかりませんが、から恐ろしくなります。
秋の夜長、お時間がありましたら日本経済の行く末に思いを馳せてみてはいかがでしょうか