大地が温まり冬眠をしていた虫が穴から出てくる啓蟄(けいちつ)は、二十四節季のひとつ、春の季語でもあります。3月は進学や学校を卒業して社会人になられる方々には、次のステージへの門出の時期であります。
そんな春を迎える喜びを吹き飛ばし、先月24日にロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始しました。ウクライナ各地で平和な暮らしが瞬時にして戦争状態に変わりました。
東京王友会の「わが人生の覚書帖シリーズ」でロシア(当時はソ連)との関わりを過去に書いていただいております。一つは非道なロシア、もう一つは友好的なロシア、ここにご紹介します。
2020年に庄司元信さんの「遥か彼方 樺太サハリンのこと」は記憶に新しいところです。第二次大戦末期にソ連が日ソ中立条約を一方的に破って南樺太に侵攻し、そこに働く王子製紙の社員はじめ関係者は悲惨な目に遭いました。
2011年に野々村進さんの「王子アイスホッケー部の今昔」の中に、スタルシノフ、シャドリン、リャプキンという当時の超一級のソ連の選手が王子製紙のアイスホッケーチームで一緒にプレーし、指導していただきましたことが書かれています。
覚書帖シリーズ外ですが、元王子製紙会長の河毛二郎さんが(昭和16年入社)当時の日経連で「日ソ経済委員会」の会長をされ、ソ連との経済関係の発展に尽力されました。
ロシア軍のウクライナ侵攻は国際社会の現実を突きつけられた思いです。グテレス国連事務総長は安全保障理事会後に「プーチン大統領は人道の名においてロシア軍を自国に引揚げなければならない」と発言しています。
オミクロン株のニュース性が薄れていますが、第6波の死亡者数は過去の波を上回り、持病が悪化しても簡単に入院できない状況が続いています。引き続き健康管理にご注意くださいますよう祈念します。