会長挨拶(22年5月)

薫風さわやかな季節を迎えました。ご健勝にお過ごしのことと思います。

広々とした利根川中流の河川敷に妻沼(めぬま)グライダー滑空場(現熊谷市妻沼)があります。学生グライダーの聖地と呼ばれているそうです。

土手に腰を下ろして小鳥のさえずりを聴きながらのんびりとグライダーが飛び立つのを眺めていると、「この大空に翼を広げ飛んでいきたいよ」そんな歌の歌詞が浮かんできます。

 

かつての利根川は東京湾に注いでいました。グライダー滑空場付近は葛和田河岸と称されて、年貢米や参勤交代の荷物など江戸との水運が盛んでした。また群馬県と埼玉県を結ぶ交通路でもあり、今日でも渡し舟が運行されています。

この辺りは昔から小麦の産地で、熊谷に日東製粉(現日東富士製粉)、利根川を挟んで少し下流の対岸の館林には上皇后美智子さまの祖父正田貞一郎氏が設立した館林製粉(現日清製粉)がありました。

 

「5年前にモルドバ、ウクライナ、ベラルーシを訪れましたが、歴史ある街並み、のどかな田園風景など、人々もおだやか」と、東京王友会員のHさんからメールと写真をいただきました。

ウクライナも利根川中流域と同様に平原で小麦の産地、南部のオデーサ(オデッサ)は黒海の真珠と呼ばれる小麦など穀物を輸出する港町、平和であれば行って見たいところであります。

 

ロシアのウクライナ侵攻の危機を「民主主義と専制主義の戦い」とバイデン大統領は述べていますが、「民主主義と専制主義の本格的対決を控えた前哨戦の可能性がある」と4月22日の日経新聞のエコノミストの視点という欄に掲載されていました。勿論杞憂であってほしいと述べています。同感です。

 

 

まだコロナは終わっていません。ご自愛いただきたいと思います。