会長挨拶(23年1月)

  

 

 あけましておめでとうございます。

健やかに新しい年を迎えられましたこととお喜び申し上げます。

 

 10年ほど前に都庁舎45階202mの展望室から初日の出を見るイベントに当選して快晴の東の空から昇る太陽を遥拝し、その足で明治神宮に参詣してきました。

 

明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祀る神社とて大正9年に創建されました。木洩れ日のさす鬱蒼とした森は人工の森の最高傑作とされ、この森を設計した本多静六等の林学者が150年先を見据えて、人の手を加えないで更新を続けていく天然更新の考え方で造られています。

広葉樹中心の森でミミズやダンゴムシが落ち葉を分解して土に戻し荒地を豊かな土壌に変えていきました。森林度が深まり、1980年代からオオタカが住みはじめて、50mの高さの巨木に巣をつくっています。

 

 明治45年に明治天皇が崩御されると、渋沢栄一、東京市長の阪谷芳郎(夫人は渋沢栄一の次女)、東京商業会議所会頭の中野武営(渋沢栄一が初代会頭)等が委員会を作って具体的な神宮創設の考え方を「覚書」としてまとめ、時の内閣に働きかけをしました。代々木御料地に内宮、青山練兵場の地に記念施設を配した外苑とし、内苑は国費により造営、外苑は献費(寄付金)で造るという考えかたで進められました。

 

神宮の森の造成に中心的に関わった本多静六や、東京市長、東京商業会議所メンバー等と渋沢栄一が明治神宮創建に深く関わったことは、初めて知りました。

今年2月に抄紙会社創立150年を迎えます。この機会に多少とも渋沢栄一を知り、微力でも王子HDの発展に寄与することを心掛けたいと思います。

 コロナの終息を祈念し、本年も宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 

                                                     東京王友会会長 加村喜久男